富田先生　五行学説 その⑥

五行の相性と相克の関係

木、火、土、金、水
５つの有機体は、それぞれに互いに影響しあっています。

こちらの図が相性の関係と相克の関係になります。

時計回りが相性＝生み出す関係です。
木は燃えると火になり、火は燃え尽きると土になり、土から内側のエネルギーが生まれて金になり、金のあるところには水脈が生まれ、水が木を育む。

これが生み出す関係です。
つまり、時計と反対周りがお母さんになります。

木のお母さんは水。
水のお母さんは金。
金のお母さんは土。
土のお母さんは火。
火のお母さんは木。
ということです。

漢方の世界では、子供の力が弱ると、お母さんが補うと言われております。

例えば、木のパワーが弱った場合、お母さんである水が一生懸命水やりをして、木を元気にします。
そうやって、足りない力を補い合うのです。

次は対角線の関係。
木は土の養分を吸い取ることにより、土のエネルギーを奪い取ります。
土は土のうとなって、水の流れを止めます。水の下に向かうエネルギーを奪い取ります。
水は火を消すことによって、火の上に向かうエネルギーを奪い取ります。
火は熱で金を溶かします。溶けた金は内側に向かうエネルギーを奪われます。
金は斧になって木を切倒します。切り倒された木はエネルギーが外に向かえません。

このように、奪い合ったり、やっつけたりする関係を相克の関係と言います。
一見悪いように見えますが、これも必要な関係です。

例えば、エネルギーが増大してしまった場合、抑えてもらうことになります。
木のエネルギーが増大してしまった場合、金が木の力を抑えることによって、バランスを整えます。

このように足りないものは補い、余剰分は打ち消す。
そうやって、5つのバランスを整えているのです。

私たちの体にも、もちろんこの5つのパワーがあります。
そして、この5つのパワーが補い合ったり、打ち消し合ったりしながら身体のバランスを整えています。
つまり、自己治癒力とか免疫力と言われているものです。

健康な身体は、この相性と相克の関係が上手くいっているということになります。
しかしながら、何らかの影響でこの関係性が上手くいかなかった場合、力が弱いままだったり、力が増大したままになり、５つのバランスが悪いままずっといることになり、そのうち「病気」の状態になります。

何か不調があるのであれば、どこのパワーがどうなっているのかを知る必要があるという事です。